夏も中盤、お盆の準備に忙しい時期ですね。「遠方から家族が帰ってくる」「親戚がみんな揃う」。そんなワクワクする季節ですが、同時に「お盆の準備をどうしよう」と悩む時期でもあります。先日、母親に頼まれて近所のお花屋さんへ「ほうずき」を買いに行きました。すると驚いたことに、開店の1時間前から長蛇の列!「1人5本まで」「数量限定の特売」ということもあり、炎天下の中、日傘を差して並んでいるのは圧倒的にご年配の方々でした。若い世代の姿はほとんどありません。「お盆といえばやっぱりほうずきだね」並んでいる皆さんは口を揃えてそう言います。あの鮮やかなオレンジ色や提灯を思わせる愛らしい姿は、たしかにお盆の定番です。
ここで、少し立ち止まって考えてみます。実は、仏教の教えにおいて「必ずほうずきをお供えしなさい」と強制されたことは一度もありません。炎天下で何時間も並び、時にはピリピリとした雰囲気の中で奪い合うように手に入れる……。そこまでして「型」だけに囚われてしまうのは、少し窮屈ではないでしょうか。ご先祖様を敬う上で一番大切なのは、品物や形式ではなく「まごころ」です。
そして、ご先祖様はあくまできっかけにすぎません。本当にご先祖様が喜ばれるのは、こうして集まった家族が仲良く過ごしているその光景そのものです。だからこそ、今年の夏はこう提案してみたいのです。「今年の夏は、ほうずきをきっかけに、お盆やお供えのかたちについて家族で語り合ってみませんか?」「うちのおばあちゃんはあんなに並んで買ってくれたんだよ」「昔はこうだったんだよ」そんな風に、世代を超えて思い出や思いを分かち合うこと。それこそが、一番のご供養であり、家族の絆を深める最高の時間になるはずです。合掌