お盆の季節、私たち僧侶は「棚経(たなぎょう)」でお檀家様のお宅を一軒一軒お参りさせていただきます。猛暑の中、皆様が温かくお迎えくださることに、毎年心から感謝しております。さて、今回はお盆の棚経現場での「お坊さんあるある」を少しだけご紹介します。
お茶とお茶菓子のありがたい悩み棚経の際、お経が終わると「冷たいお茶とお菓子」を出していただくことがよくあります。お気持ちは本当に嬉しいのですが、実は1日に40〜50件ものお宅を回るため、全てのお茶を飲み干してしまうとお腹がタプタプになり、お手洗いも近くなってしまいます。そのため、一口だけ口をつけさせていただき、「お気持ちだけ頂戴します」とお礼を伝えることも多くなります。
困るのが「お茶菓子」です。その場でおいしくいただく時間の余裕はないため持ち帰らせていただくのですが、10件、20件と回るうちに、カバンの中はお菓子でいっぱいに!先輩のお寺のお手伝いでお参りしていた頃、私は持ち帰り用のお菓子を入れるための大きめのカバン(保冷用バッグ)を用意して回っていました。これが大活躍するのですが、夕方ごろになるとカバンがズシリと重くなり、最後の方はちょっとした筋トレ状態に……(笑)。
時代とともに変わる「お盆の差し入れ」 最近では、お菓子に代わって「500mlのペットボトル」や「使い捨ての汗拭きシート」をくださるお宅が増えてきました。「汗をかいているでしょうから」というお心遣いに「時代だなあ」と感動しつつも、やはりペットボトルも10本、20本となると、お盆が終わる頃にはお米の一升袋並みの重さになってしまいます。
最後に……僧侶にとって、皆様からのお心遣いは本当にありがたく、疲れも吹き飛ぶエネルギー源です。ただ、もし「何を出そうか」と迷われた際は、どうぞお気遣いなく、お気持ちだけで十分でございます。今年も皆様と温かいご縁を結べますことを、心より楽しみにしております。 合掌