令和8年1月〜3月に放映されたアニメ「正反対の君と僕」。 この作品を見て、私は“自己肯定感”について考えさせられました。
主人公の谷君は、ひとりでいることが当たり前になっていた人です。 気楽だけれど、誰かと深く関わることもない。 そんな彼が、席替えで鈴木さんと隣になり、少しずつ会話が生まれ、 やがて「あなたの良さ」に気づいてもらえる。 そして告白され、二人の関係が始まっていく。
ここに、自己肯定感の本質が見えます。
自己肯定感は「自分をどう見るか」よりも
「誰に見てもらえるか」で変わる
文部科学省は、自己肯定感を2つに分けています。
- 努力や成果で育つ自己肯定感
- 短所を含めた“ありのままの自分”を受け入れる自己肯定感
特に難しいのは、後者です。 自分の弱さや未熟さを「これも自分」と受け入れるには、時間がかかります。
そして―― 自分ひとりでは、なかなかできません。
人は、誰かに肯定されて初めて、 「自分はこれでいいんだ」と思えることがあるからです。
谷君にとっての鈴木さんのように、 “自分の良さを見つけてくれる人”が一人いるだけで、 心は驚くほど軽くなります。
仏教の言葉でいえば「放てば手に満ちる」
私は永平寺で修行をしました。 外の情報が遮断された環境で過ごし、 下山すると流行は変わっていました。でも、人の挨拶や感謝の言葉は変わらない。 「生きるうえで本当に大切なものは、案外変わらない」 そう気づきました。
私は映画やアニメが好きですが、車やバイクは苦手です。 以前はその話題で誰にも相手にされませんでした。 しかしSNSで同じ趣味の仲間とつながり、 心のガス抜きができるようになり、 自然と自分を肯定できるようになりました。
自己肯定感にこだわりすぎると、それ自体が“執着”になる
今、自己肯定感という言葉がよく使われます。 でも、こだわりすぎると苦しくなります。大切なのは、 「自己肯定感を高めること」ではなく、 “自分を大切にできる環境”を持つこと。そのために必要なのは、 完璧な自分ではなく、 あなたを肯定してくれる誰か一人です。
合掌
#自己肯定感 #仏教の教え #正反対の君と僕
《引 用》
◎TVアニメ『正反対な君と僕』(2026)アニプレックス,TOKYO MX.
◎文部科学省(https://www.mext.go.jp/ 参照)「教育再生実行会議 第十次提言 資料3-1/資料3-2 自己肯定感に関する説明」より引用 (中央教育審議会 第112回配付資料)