近ごろ「お盆の準備が分からない」というお問い合わせをいただくことが増えてきました。風習は地域により異なり、時代とともにその形も変化しています。
観音寺では例年通りの法要とお供えを基本としていますが、お盆の起源や、お盆に読まれるお経の意味を考えると、供え物にもそれぞれに込められた願いや形があります。ご先祖様への感謝と敬意をもって、お盆を迎えましょう。
◎お盆の基本的な準備
- 掃除:仏壇や仏間、お部屋を7月中またはお盆前に清めておきます
- 提灯:ご先祖様が迷わず帰れるよう、玄関や仏壇前に設置
- お供え物:夏野菜、乾物、お餅など、季節を感じる品々
- 苧殻の道:仏壇へと導く道として苧殻(おがら)や麻ひもを使用
- 精霊馬・精霊牛:きゅうりやナスで手作り/既製品も利用可(※なお、お墓からご先祖様を「おんぶして帰る」という地域の風習もございます。こうした伝統の一つひとつが、家族とご先祖様との深いつながりを育みます。)
- 献花:ほおずきや蓮など、季節の花で彩りを添えましょう
※お膳、ろうそく、香炉などは通常通りで問題ありません。 ※地域や宗派によって準備の方法は異なるため、互いの風習を尊重しましょう。
◎お盆の過ごし方
親類縁者と集まり、手を合わせ、ご先祖様へ感謝の気持ちを伝える時間を持ちましょう。お墓参りも忘れずに行い、静かに心を寄せてください。
命をつないできた大切なご先祖様に、思いを馳せながら過ごすお盆――その心はきっと届くはずです。
合掌