――答えは、あなたの“気持ち”が決めます。
新年の初詣。多くの方が神社や寺院でお賽銭を納めます。 「いくら入れればいいのか」「5円はご縁だから縁起が良い」 そんな話を耳にすることも多いでしょう。
けれど、そもそもお供えはお金ではありませんでした。
昔は、家で採れた野菜やお米、山や海の恵み、木の実、清酒や豆腐、スルメなど―― “まず神様や仏様に召し上がっていただきたい” そんな思いから、手元にあるものをお供えしていたのです。
ただ、収穫がない時期もある。食べ物は傷む。 そうした現実の中で、やがて金銭が選ばれるようになりました。
そう考えると、 「気持ちを形にする手段」 という意味では、電子決済も自然な流れなのかもしれません。
電子化が進む理由
宗教施設には、もう一つ現実的な事情があります。
集まった小銭を金融機関で換金すると、今は手数料がかかります。 せっかくのお布施が手数料に消えてしまう―― そんな声も少なくありません。
だからこそ、換金の必要がない電子決済を導入する寺社仏閣が増えています。
ただし、電子化にも“落とし穴”がある
便利さの裏側には、注意点もあります。
- ポイントが付くことを「お布施としてどうなのか」と感じる人がいる
- 賽銭箱に置いたQRコードが、悪意ある第三者にすり替えられる可能性がある
特に後者は、知らぬ間に他人へ送金してしまう危険性が指摘されています。
だからこそ、電子化を進めるなら 「安心して使える仕組み」 が欠かせません。
参拝先でQRコード決済を使うときは、表示が正しいかを必ず確認してください。 少しでも不安を感じたら、寺院や警察に相談することをおすすめします。
お布施の本質は、金額ではなく“心”
お布施は「喜捨」とも言われます。 喜んで捨てる――つまり、 執着や煩悩を手放すための行い という意味があります。
大切なのは、いくら納めるかではなく、どんな気持ちで手を合わせるか。
5円玉が縁起が良いと言われるのも、「ご縁」ではなく、 描かれた稲穂が“お米=お供え物”を象徴しているからとも言われています。 昔のお供えの心が、今も形を変えて息づいているのです。
#お賽銭の電子化 #お布施のこころ #寺院コラム