#合わせる力 #寄り添う法要 #思いやりの技術 #供養の心
お正月に放送されていた番組を見て、心に残った場面があります。 プロのオーケストラと大学生の演奏を聴き比べる企画で、松崎しげるさんの歌に合わせて演奏するシーンがありました。
音楽に詳しい知人は 「大学生の方がきれいな音だった」 と言いました。 しかし、番組の解答者はこう言ったのです。
「歌に合わせて音を出している方がプロだ」
その瞬間、私はハッとしました。
“自分の音を出す”のではなく、 “相手に合わせて音を出す”ことが本当のプロなのだ。
どれだけ学んだことでも、相手に届かなければ意味がありません。 大切なのは、相手の思いに応えながら、自分の学びをどう生かすかです。
法要もまた「合わせる」ことが大切
修行を重ねる中で、私はつい「正しい形」を優先してしまい、 お施主さまが置き去りになってしまうことがありました。
それでは、供養の心が伝わりません。
もちろん僧侶としての学びや姿勢は大切です。 しかし、それ以上に大切なのは、
お施主さまに寄り添い、合わせること。
仏教を詳しく知らない方も多いからこそ、 相手の尊厳を大切にしながら伝える工夫が必要だと感じています。
当寺ではその思いから、
- 正座を強制しない
- 法要の内容を細かく分け、説明しやすくする
- 何を行うのか、事前に分かりやすく伝える
といった取り組みを行っています。
「誰のために、何のために」
仏事や行事は、僧侶一人で行うものではありません。 そこには必ず、亡き方を思うご家族の願いがあります。
だからこそ私は、 「誰のために、何のために行うのか」 を忘れず、日々考え、反省しながら務めていきたいと思っています。