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「観音寺のトイレを大切に使ってください。」
 皆さんは、お寺のトイレが特別な呼び名を持っていることをご存知でしょうか? お寺ではトイレのことを「東司(とうす)」と呼び、ただの用を足す場所としてではなく、修行の場の一部と考えています。そして、そこには烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)という仏様が安置されております。
 観音寺には本堂の奥と境内の二箇所にトイレ(東司)があります。これらの東司は日々の大切に清められ、使われています。お寺の方々が心を込めて掃除し、維持されている東司は、まさに「修行の場」そのものです。

 烏枢沙摩明王は、あらゆる不浄を清める功徳を持つとされる明王様です。そのため、排泄という行為もまた、不浄を清める大切な行いと捉え、東司に明王様をお祀りすることで、身も心も清浄に保つという教えが込められています。

排泄物は汚いとされがちですが、それを体から出すことは、健康を整え、心を澄ませる大切な営みです。トイレをきれいに使い、感謝をもって接することで、日常にも心の豊かさが広がります。

 皆さんは普段、トイレをどのように使っていますか? 「大切に使っていますか?」と問われると、ハッとする方もいらっしゃるかもしれません。お寺では、トイレを使う際にも作法があり、きれいに使うことはもちろん、感謝の気持ちを持って接することが求められます。

 私たちの日常生活においても、トイレはなくてはならない大切な場所です。お寺の東司に学ぶように、普段使っているトイレにも感謝の気持ちを持ち、きれいに使うことは、私たちの心を豊かにし、日常生活をより丁寧に送ることにつながるのではないでしょうか。              
 皆さんも、今日からご自宅や外出先のトイレを使う際に、少しだけ意識を向けてみませんか。烏枢沙摩明王様に見守られているような気持ちで、トイレを大切に使うことができたら素敵ですね。

合 掌

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