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幼馴染は恋愛に結びつくのか?
『負けヒロインが多すぎる』には「女子は二つに分けられる。幼馴染か泥棒ネコか」
という、ある意味で核心を突いたセリフがあります。
アニメや漫画の世界では、かつて「幼馴染=王道の恋愛」という図式が当たり前のように描かれてきました。しかし近年は、中学生・高校生・大人になってからの出会い、さらにはジェンダーの多様性を含んだ物語など、恋愛の形そのものが豊かに広がっています。恋愛に執着しないラブコメさえ登場し、世界はますます自由になりました。

けれど現実の人間関係は、そんな単純な分類では語れません。

私自身、趣味が合う異性と楽しく話していただけなのに、周囲から「付き合っているの?」と騒がれ、ぎこちなくなってしまった経験があります。その結果、貴重な交流の場を失い、さらには「下心があったお前が悪い」と責められたこともありました。

ただ話が合っただけなのに、なぜ異性だといけないのか。
あのとき、ただ静かに見守ってほしかったのです。

「聞くべし 見るべし」

道元禅師の言葉に、こんな教えがあります。

「実際に経験していないなら、目で見なさい。
目で見ていないならば、耳で聞きなさい。」
『正法眼蔵随聞記』に示されるこの教えは、

物事はまず見て、聞いて、よく熟慮すべきである 

という姿勢を説いています。

そして同時に、

自分が深く関われないことに、無責任に口を挟んではならない 
という戒めとしても読めます。
人の関係は、外から見ただけでは分からない。
ましてや、軽い噂や憶測で誰かを傷つけることは、あってはならない。

道元禅師は、そんな慎みの心を私たちに示してくださっています。

見守るという優しさ
幼馴染でも、友人でも、異性でも、同性でも。
人と人とのつながりは、恋愛という枠に押し込められるものではありません。

「仲が良い=恋愛」ではなく、
「仲が良い=そのまま尊い関係」
として受け止める。

その静かなまなざしこそ、現代の多様な人間関係に必要な優しさではないでしょうか。

#人間関係の智慧 #道元禅師のことば #見守るという優しさ

参考文献
『負けヒロインが多すぎる』(雨森たきび/電撃文庫)

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